○木曽岬町議会議員政治倫理条例

平成29年3月16日

条例第12号

(目的)

第1条 この条例は木曽岬町議会の議員(以下「議員」という。)の政治倫理に関する規律の基本となる事項を定めることにより、民主的で公正かつ清廉であるという基本理念の下に、町民に信頼される民主的な町政の発展に寄与することを目的とする。

(議員及び町民の責務)

第2条 議員は、町民全体の代表者として、町政に携わる権限と責務を深く自覚し、高い倫理観を保持し、その使命の達成に努めなければならない。

2 議員は、政治倫理に反する行為として町民の疑惑を招いた場合は、自ら疑惑を解明し、その責任を明らかにしなければならない。

3 町民は、議員に対して、その地位による影響力を不正に行使させるような働きかけを行ってはならない。

(政治倫理基準)

第3条 議員は、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」とういう。)、公職選挙法(昭和25年法律第100号)、政治資金規正法(昭和23年法律第194号)等の規定を厳守するとともに、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) 議員の地位を利用して公正を疑われるような金品の授受を行わないこと。

(2) 町又は町が資本金その他に準ずるものを出資している法人若しくは町の公の管理を行う許可、認可又は工事等の請負契約、業務委託契約、動産、不動産の取引並びに物品納入契約又はこれらの契約の下請若しくは再委託に関する契約(以下「請負契約等」という。)に関して特定の個人及び企業(業者、団体等を含む。以下同じ。)のため推薦し、又は紹介するなど特定の個人、企業、団体等に対して有利又は不利な取り計らいはしないこと。

(3) 議員は、町職員の公正な職務執行を妨げ、その権限又は地位による影響力を不正に行使するよう働きかけをしないこと。

(4) 議員は、町職員の採用、昇任又は人事異動に関して推薦又は紹介をしないこと。

(5) 議員は、法第92条の2の趣旨に従い、議員の親族(父母、祖父母、配偶者、子、孫、兄弟姉妹)若しくは議員自身が役員をしている企業、団体又は議員の親族が経営に携わっている個人商店の契約等に関し、一切の関与をしないこと。

(6) 議員は、町から直接補助金又は助成金等の交付を受けている団体の長に就任しないこと。

(7) 議員は、町税などの完納又は健全な計画に基づく分納等その納付を誠実に行うこと。

2 議員は、政治倫理基準に違反する疑いがあるとの疑念を持たれたときは、自ら誠実に疑念の解明に当たるとともに、その責任を明らかにするよう努めなければならない。

(審査の請求)

第4条 町民及び議員は、前条に規定する政治倫理基準に違反する疑いがあると認められる議員があるときは、これを疑うにたる事実を証する資料を添えて、町民にあっては法第18条に定める選挙権を有する者の総数の100分の1以上の連署をもって、議員にあっては議員定数の12分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、議長に審査の請求をすることができる。

2 審査の請求は、当該請求に係る行為のあった日から起算して1年以内に行わなければならない。ただし、特別な事情があると認められるときは、この限りでない。

(審査会の設置等)

第5条 議長は、前条の規定による審査の請求を受けたときは、木曽岬町議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。

2 審査会の委員は、議長及び審査請求を受けた議員以外の議員をもって組織をし、議長が指名する。

3 委員の任期は、議長に対し当該事案の審査結果を報告した日までとする。ただし、議員の職を失ったときは、委員の職を失うものとする。

4 審査会の委員長及び副委員長は、議長が指名する。

5 委員長は、審査会を代表し、会務を総理する。

6 委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、副委員長がその職務を代理する。

7 委員は、公平かつ適切にその職務を遂行しなければならない。

(審査会の会議)

第6条 審査会の会議は、委員長が招集する。

2 審査会は、委員の定数の半数以上の委員が出席しなければ会議を開くことができない。

3 審査会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。

4 審査会の会議は、公開とする。ただし、出席委員の3分の2以上の合意により非公開とすることができる。

(審査会の審査)

第7条 審査会は、議長から審査を付託されたときは、審査請求の適否又は政治倫理基準に違反する行為の存否について審査する。

2 審査会は、前項の審査を行うため、審査の対象とされた議員(以下「対象議員」という。)及び関係者に対し、資料請求又は事情聴取等必要な調査を行うことができる。

3 審査会は、対象議員に弁明の機会を付与しなければならない。

(審査結果の報告)

第8条 審査会は、前条の規定による審査を終えたときは、その審査結果を議長に報告しなければならない。

(審査結果の公表)

第9条 議長は、審査会より審査結果の報告を受けたときは、速やかに、その内容を公表しなければならない。

(審査結果の措置)

第10条 議長は、審査会から報告を受けた事項を尊重し、政治倫理基準に違反したと認められる議員に対して、議会の名誉と品位を守り町民の信頼を回復するため、全員協議会に諮り、次の各号に掲げる措置を講ずるものとする。

(1) 議長警告

(2) 陳謝文の提出

(3) 議場における陳謝

(4) 議会における役職の辞任

(5) 辞職勧告

(議長の代理)

第11条 議長が審査の対象となったときは、この条例に定める議長職務は、副議長が代理するものとし、議長及び副議長がともに審査対象となったときは、年長議員がその職務を代理する。

(その他)

第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成29年4月1日から施行する。ただし、第4条に規定する審査の請求は、この条例の施行日以後に行われた議員の行為から適用する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際、第3条第1項第6号に規定する団体の長に現に就任している議員については、その団体の長の任期の終了までの間、その適用を猶予する。

木曽岬町議会議員政治倫理条例

平成29年3月16日 条例第12号

(平成29年4月1日施行)